「気候変動に関する国際連合枠組条約」に基づく第2回隔年報告書

昨年末の12月28日に環境省のHPに表記の報告書がアップされた。

環境省のHPから引用すると

我が国を含む先進国は、
「気候変動に関する国際連合枠組条約」の下でのカンクン合意及びダーバン決定に基づき、
2016(平成28)年1月1日までに、
自国の温暖化対策・施策等をとりまとめた「第2回隔年報告書(BR2)」を条約事務局に提出する必要があり、
このたび、同報告書を取りまとめましたので、お知らせいたします。

この報告書は 第2回隔年報告書と呼ばれている。
なので、2年に1回提出されるのであろう。
省エネに関する補助金や温暖化対策の施策は、

上位計画であるこの報告書に基づいて、決められる。

 

そのため、この報告書は環境行政にとって、きわめて重要となるので、
補助金申請のポイントとなる対策に関する部分をピックアップする。

それは、

第二回日本国隔年報告書png

第 3 章  定量化された経済全体の排出削減目標の達成状況と関連情報

 

の中に書かれている。
以下引用である。重要な部分を赤で示す。

3.1.2 緩和行動に関する政策措置とその効果 3.1.2.1 温室効果ガスの排出削減、吸収等に関する対策・施策

(1) 温室効果ガスの排出削減対策・施策

a) エネルギー起源二酸化炭素

1) 低炭素型の都市・地域構造及び社会システムの形成

都市・地域構造や交通システムは、交通量の増減等を通じて、
中長期的に CO2 排出量に影響を与え 続けることから、
都市計画、農業振興地域整備計画その他施策との連携を図りつつ、
地球温暖化対策 推進法に基づく地方公共団体実行計画制度を通じ、
太陽光等の化石燃料以外のエネルギーの利用促進、
市民、事業者の温室効果ガスの排出抑制に関する活動の促進、
公共交通機関の利用者の利便の増進
その他の地域環境の整備・改善などを推進し、

中長期的な観点から、
低炭素型の都市・地域構造や社会 経済システムへの転換を促進する。

この際、エネルギー需要密度の高い都市部においては、
「都市の 低炭素化の促進に関する法律(平成 24 年法律第 84 号)」(以下、「エコまち法」という。)
に基づく低 炭素まちづくり計画制度により、

同実行計画との適合や都市計画マスタープランとの調和を図りつつ、
エネルギーの面的利用ヒートアイランド対策等により都市のエネルギー環境を改善するとともに、
都市機能の集約化等を通じて歩いて暮らせる環境負荷の小さいまちづくり(コンパクトシティ)を実 現するなど、
低炭素型のまちづくりを促進する。

2) 部門別(産業・民生・運輸等)の対策・施策

A. 産業部門(製造事業者等)の取組

(a) 産業界における自主的取組の推進(「低炭素社会実行計画」に基づく事業者による自主的な取組 等)

地球温暖化対策推進法に基づく排出抑制等指針を策定・公表すること等を通じ、
事業者が、自主的・積極的に環境に配慮した事業活動に取り組むことを推進する。

また、排出抑制等指針が策 定された分野においても、
利用可能な最先端の技術(BAT)等の技術動向等を踏まえ、随時見直 しを行う。

産業界は、産業・業務・運輸・エネルギー転換の各部門において、
主体的に温室効果ガス排出 削減計画(自主行動計画)を策定して排出削減に取り組み、
これまで十分に高い成果を上げてき たものと評価されている。

2013 年度以降の取組として、各業種が、
世界最高水準の低炭素技術や エネルギー効率の維持・向上等を前提とした
「国内の事業活動における 2020 年の削減目標」、
「低 炭素製品・サービス等による他部門での削減」、
「国際貢献の推進(海外での削減の貢献)」、
「革 新的技術の開発・導入」を柱とする
温室効果ガス排出削減計画(低炭素社会実行計画)を策定・ 実施することとしており、
事業者による自主的な取組を進めるとともに、その策定状況及び進捗 状況について、
引き続き政府が厳格な評価・検証を行っている。

また、産業界は、2020 年度以降 の取組として、
2030 年に向けた低炭素社会実行計画の策定を進めており、
政府としても各業界の 計画策定を慫慂している。

(b) 省エネルギー性能の高い設備・機器の導入促進

事業者の省エネ投資意欲を引き出すため、
工場、事業場等における設備更新の際に、先端省エ ネ設備への入替え等の支援措置を実施する。

なお、産業部門の事業者の約 9 割(エネルギー使用 量ベース)が
「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(昭和 54 年法律第 49 号)」の規制対 象であることから、
定期報告書等に基づき、
エネルギー消費原単位の改善や判断基準の遵守に問 題のある特定事業者等に対して、
指導等を実施する。

このほか、製造業以外においても、
建設業における低燃費・低炭素型建設機械の普及、
農林水 産業における温暖化対策導入支援・研究開発等に取り組む。
B. 業務その他部門の取組

(a) 設備・機器の省エネ化・低炭素化

製品の製造・輸入事業者に対し、3~10 年程度後に、
現時点で最も優れた機器の水準に技術進 歩を加味した基準を満たすことを求める
トップランナー制度等により、機器の省エネ性能向上を 図る。

トップランナー制度については、引き続き新たな対象機器の追加を検討するとともに、
目 標年度に到達した対象機器の基準見直しに向けた検討を実施する。

また、地球温暖化対策推進法に基づく排出抑制等指針の活用を通じ、
事業者による設備等の省 エネ化・低炭素化を推進する。
(b) 住宅・建築物の省エネ性能の向上・低炭素化

規制の必要性や程度、バランス等を十分に勘案しながら、
2020 年までに新築住宅・建築物につ いて段階的に省エネ基準への適合を義務化する。

これに向けて、
中小工務店・大工の施工技術向 上や伝統的木造住宅の位置付け等に十分配慮しつつ、
円滑な実施のための環境整備に取り組む。

2015 年 7 月には
大規模非住宅建築物のエネルギー消費性能基準への適合義務等を措置した
「建築 物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(平成 27 年法律第 53 号)」が公布されたところ。

引き続き、
省エネルギー対策の一層の普及や住宅・建築物や建材・機器等の省エネルギー化に資する
新技術・新サービス・工法の開発支援等を実施する。

また、建築材料についてはトップラン ナー制度を導入し、
断熱材に加えてサッシ及び複層ガラスを対象としている。

さらに、より高い 省エネ性能を有する低炭素認定建築物の普及促進を図る。
また、住宅・建築物の省エネルギー性 能、NEB(Non-Energy Benefit)の観点も含めた室内環境、
ライフサイクルの各段階における CO2 排出量等も含めた総合的な環境性能について、
客観的で分かりやすい評価・表示制度(CASBEE: 建築環境総合性能評価システム)の充実・普及を図る。

エネルギー消費量が増大している住宅・建築物のネット・ゼロ・エネルギー化を推進し、
2030 年までに新築住宅・建築物の平均でネット・ゼロ・エネルギー化を実現することを目指す。

また、既存の住宅・建築物について、
ストック全体の低炭素化のため、省エネ・低炭素改修や 運用改善への支援
温室効果ガス削減ポテンシャル診断、エネルギー消費データの利活用等を進 める。

また、
性能の高い機器への転換等について、今後必要となる多面的施策を検討する。

(c) エネルギーマネジメントによるエネルギーの賢い消費の実現等

機器のエネルギー消費効率を飛躍的に高め使用方法を改善するとともに、
そのネットワーク化 を通じて、エネルギー消費が無駄なく最適化される社会を目指し、
消費者がエネルギー需給とそ の管理に主体的に参画・貢献する
「エネルギーマネジメント」により、エネルギーの賢い消費を 実現する。

具体的には、
ディマンドリスポンスの実証や電力システム改革を通じて、
IoT 等の新たな技術 を活用した革新的な省エネビジネスを促進する。

また、
インフラとなるスマートメーターの整備 を進め、
2020 年代早期に全世帯・全事業所にスマートメーターを導入する。

並行して、
エネルギ ーマネジメントシステム(HEMS、BEMS 等)の導入を進め、
日本全体でエネルギーを賢く消費 する環境を整備するとともに、
エネルギー消費データの利活用による取組を推進し、エネルギー 消費の最適化を目指す。

上下水道・廃棄物処理等インフラにおいても、
再エネ・省エネ対策を促進し、業務部門におけ る温室効果ガスの排出抑制を推進する。

グリーン ICT の推進による CO2排出量の削減に向けて、
新たなグリーンデータセンターの推進 等、
IT 利活用によるクリーンで経済的な社会の実現に向けた事業化、普及促進に係る取り組みを 実施する。

補助金の申請にあたっては、この報告書にあるキーワードを文章に差し込む必要がある。

採択されるためには、その事業の社会的な意義が大きいことが重要である。

みなさんも手帳に書き込んで、営業トークに使われると良い。

ところで、
慫慂
 ショウヨウ って初めてみました。
意味は 、そうするように誘って、しきりに勧めること。だそうです。

なんだか、国は産業界にはちょっと遠慮している感じがします。

それにしても、
国はインターネットによる「エネルギーマネジメント」に大きな期待をしています。

もっと、現場の人間に期待しても良いと思うのだが、どうだろうか。

4 thoughts on “「気候変動に関する国際連合枠組条約」に基づく第2回隔年報告書

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