同じ会社でも敷地が異なれば別契約という電気供給約款の謎

先日お尋ねしたお客様は、
いくつかの建物が
隣接している事業所だった。

複数の建物とその敷地は、
同じオーナーの持ち物であったが、

その中の幅5m未満の道路が
敷地を分けていた。

最も大きな建物の横に、
キュービクル(変圧器)があり、
中国電力から高圧で受電していた。

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隣接する建物に
キュービクルから配電されている。

この施設は、
夏ではなく、冬に最も電力を使うそうだ。

平均すると、
毎月の電気代は30万円以上である。

一般的に高圧で受電すると、
電気のキロワットあたりの単価は安くなる。

 

高圧の場合の電力単価は、
低圧の場合の2/3 ぐらいだ.

だから、
電力を大量に使う建物は、

高圧受電がお得だ。

ただし、
キュービクルを自前で
用意しなければならないので、
初期投資がかかる。

同じ敷地内に、
建物が隣接している場合は、
割安な電気を受けることができる。

ところが、

この事業所の場合は、
真ん中に公道があるため、

自前の電線を通すことはできない。

そのため、
必然的に向かいの建物は別契約になる。

向かいの建物は、低圧の契約だ。

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このようなケースは結構あるだろう。

電力会社は契約が少ないほうが、
料金徴収が簡便だと思う反面、

利益の根本が
毎月定額の基本料にあるとしたら、

契約が多いほうが
経営上メリットがあるのかもしれない。

LAN回線は、
無線で道路の上を飛ばすことができるので、
一本のインターネット接続で
OKで別の建物も接続可能だ。

電力自由化で、
やたらと新規参入を増やすだけでなく、

50年前の技術を前提にした規制を
緩和することも考えてほしい。

スマートコミュニティを目指して
自前の電源を推奨していても、

道路を隔てた建物に
配電ができなければ、

スマコミは
不可能だ。

 

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