昨日は、広島オフィスに
三友プラントサービス株式会社の小松社長と
環境経営戦略総研の創業社長で
イブロンの村井社長
が来社されました。
村井社長は、省エネ業界のレジェンドとして、
今なお異彩を放っておられ、その著書
「コピー用紙の裏は使うな!
―コスト削減の真実」
は、当時企業の総務部に衝撃を与えました。
村井社長とは、以前より親交があり、
今年初めから、廃棄物事業に関する
業務提携の話を進めていました。
小松社長は、
北海道大学の古市徹先生のところで
寄付講座をされていたそうです。
私はサラリーマン時代に、6年間
会社からからの特命で北大古市研究室で
有害廃棄物による地下水汚染の研究を
させてもらいました。
この研究会は、参加企業が、
毎月、札幌の北大に集まり、
昼から夜の9時すぎまで、
各社が事例や研究内容を発表し、
それに質疑応答するものでした。
研究会終了後は、ススキノで
懇親会が開催されていたため、
沢山の研究者や企業の方と
親睦を深める事ができました。
小松社長とお話をしていると、
廃棄物の研究者や業界の
共通の知人が多く、
とても親近感を持てました。
業務提携の中身は、
PCBの処理のビジネスを中国四国で
展開することです。
PCBとはポリ塩化ビフェニルのことで、
絶縁体に使われる有害物質です。
あの有名なダイオキシンと
ほとんど同じような猛毒です。
体内に入ると死の危険があります。
PCB処理については、
国は10年以上前から取り組んでおり、
JESCOという組織を作り全国5か所
(北九州、豊田、東京、大阪、北海道)の
処理施設を作って処理を進めています。
そのため、
役所や国立大学などの公的機関は
大方、処理が終わっていますが、
民間の施設にはまだ残っています。
PCBが含まれるモノとして、
一番多いのは古い蛍光燈の安定器です。
そして大きなものが高圧の電気を受ける
キュービクルの中のトランス《変圧器)です。
トランスは20年ぐらいで廃棄されますが、
昔は、処理することができなかったため、
そのまま工場の敷地内に保管されたままの
ものもあります。
参考 鳥取県のホームページ
敷地内に昔使っていたトランスや安定器
(白い電池のようなもの)があれば、
処理が必要です。
大きなトランスをJESCOに持って行くと、
運搬費だけでもとんでもない金額になります。
それを原位置処理する技術があります。
小さな安定器も分解して、処理費用を
安くできます。
また、三友プラントサービスでは、
処理困難物質が得意とのことで、
石炭火力で発電した後にでる
石炭灰の処理も請け負います。
以前は石炭火力発電所は衰退産業で、
その石炭灰はセメントの材料として
リサイクルされていました。
もともと、瀬戸内工業地帯は
石炭の自家発電所を持った工場が
たくさんありました。
その後、円高等で工場の海外移転が増え、
発電所の稼働率も低くなっていました。
しかし、原発が停止して、
電力供給が不安定になり
石炭火力がフル稼働することになり、
石炭灰の処理に困っていると聞きました。
他にも驚きのビジネスを教えていただき
これから、一緒に取り組んで行くことを
お約束しました。
その内容については、後日お話しします。
打合せの後、食事をして、
お二人を横川駅まで見送りました。
お二人とも経営者として
長いキャリアをお持ちなので、
私は勉強になることばかりです。
自分が接待するつもりでしたが、
お客さんにおごってもらいました。
小松社長、ごちそうさまでした。