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私は平成25年度、ある市のスマートコミュニティ構想の策定をお手伝いさせていただいた。

そこで、国の事業であるスマートコミュニティ構想普及支援事業の報告書も参考にした。

 

しかし、平成23年度から始まった、この事業は当初スマートコミュニティを理解するものが少なかったと見えて、単なる再生可能エネルギーの事業化の計画になっているものが多数見受けられた。もちろん固定買い取り制度の元年であったことも影響している。

 

そこで、国は平成25年度から、エネルギー事業者を含む事業体でなければ、参加資格がないと変更した。高度な実務的な内容を期待したと思われる。国の目的はエネルギー事業の産業化であり、調査自体を仕事にすることではない。

そして、先週平成25年度の事業の報告書の概要が公開された。 まだ、本文が公開されていないので、A1ページの概要だけから推察するところ、本気で事業化を検討しているものは僅かしかない。

そもそも、電気の小売りをしないで、エネルギー情報管理だけで採算が取れる筈がない。本来、電力の見える化は電力会社が無料でやるべきことだと思う。 現在の日本では、デマンドを下げると基本料金が下がる高圧の需要家向けに、見える化システムが売れているだけである。それもキュービクルの保守管理のサービスと抱き合わせで提供される場合が殆どである。

電力の完全自由化を前提にしないと、スマートコミュニティの産業化はあり得ない。

ところで、全国25か所の報告書の中で、沖縄で電気自動車の有用性を実験したという内容があった。どうしてこんなものが採択されたのかミステリーだが、このレベルで許されるハズがない。大手だけれど、この会社には、この分野の技術者はいないのだろう。担当はリゾートを楽しんだと思うが・・・。

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