国内クレジット制度がスタートします

本日、中国新聞に広島環境取引所開設発足記念セミナー「国内クレジット制度と中小企業のCO2削減」に関する記事が掲載された。

おかげで、朝からセミナーの申し込みの電話が頻繁にある。しかし、新聞記事にはグリーンテクノロジーの名前ではなく、広島環境取引所として当社の電話番号が掲載されていた。これはちょっと困った。今日から電話には「広島環境取引所グリーンテクノロジーでございます」と答えるように指示した。

この国内クレジット制度の最大の問題は、CO2の買い取り価格が不明であり、海外からの購入価格と同等とするならば、経済性が得られない可能性があることである。
すなわち、クレジットを得るためのプロジェクトの認証費用やモニタリングに要する手数料が高すぎて、CO2を売ることで得られるメリットを打ち消してしまう。現状のスキームでは100トン以上の削減量でトントンであり、それ以下の削減量では取引を行わないほうが良いのである。

CO2の価格も、牛肉の価格と同じように国内産と輸入物では値段が違うとか、品質にランクがあって値段が違うという仕組みが必要だ。

経産省のスキームでは国内クレジットは相対取引なので、優良な案件には高値で買い手がつくことが自然な流れと思われる。

しかし、環境省のスキームでの国内取引はクレジットの出所を問わない仕組みになっている。もちろん認証機関による保障はあるのだろうが、より安いものが売れる仕組みである。(そもそも高いものを買おうとすると警告の画面が出るプログラムになっている)

これもエコカー

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わが国は省エネ技術の世界最先端を走り、エネルギー効率の良い社会を作り出して世界をリードしなければならない。

排出量取引は、昨年から崩壊しつつある金融ファンドの世界のような監査法人や証券会社、銀行の商売の手段になってはいけないと思う。国には、あくまで国内の省エネ技術レベルが向上するような施策をお願いしたい。

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