フランスではマクロン大統領が発表した炭素税の増税に反対して「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト)」運動と称する大規模なデモが発生し、政府は炭素税を凍結すると発表した。
暴動により、政府の方針を変更せざる負えないとは、まるでフランス革命の時代に戻ったようだ。
炭素税とはCO2の排出量に応じて税金をかけるもので、増税になると電気代や燃料代が値上がりする。
そもそも、炭素税の財源をもとに再生可能エネルギーの開発に投資するというスキームであった。
地球温暖化問題は、誰かが悪いのではなく、化石燃料に依存しているすべての人間が加害者であり、その被害者は次世代の人間である。
化石燃料を使えば、大量のCO2が排出され地球の気候が急激に変動する恐れがある。
再生可能エネルギーが普及しない理由は、化石燃料の方がまだまだ安いからである。
経済合理性の中ではより価格の安いものが利用される。
しかし、未来の人類から見て、本当に安いといえるだろうか?
未来にツケを払わせることになってはいけない。
だから、
政府が炭素税で調整することは理にかなっている。
現代人は、エネルギーなしでは生活できない。
化石燃料が高ければ、再生可能エネルギーが普及することは間違いない。
(原子力発電は社会コストが高すぎて、民主主義の国では新設は難しい。)
政治とは人々の感情を操ることであり、
炭素税や消費税のような薄く広くとる税金は人々の反感を招く。
温室効果ガスを削減するには炭素税が最も合理的だ。
炭素税は特定の国だけで実施すべきことでなく
世界共通の税金として実施しなければならない。
なぜなら、
人類共通の危機を避けるためなのだから。