ロボット補助金が廃止された理由

本日は、ライト電業の山本様の紹介で、

【9/5開催】食品研究交流事業「実践型ロボットセミナー」

日時

令和元年9月5日(木曜日) 13時30分から16時40分

場所

広島県立総合技術研究所 食品工業技術センター 5階大会議室

https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/26/syokuhinkouryu1-2.html

補助金獲得の極意

というテーマでお話させていただく予定になっている。

以前から、ロボットの補助金に関して、いくつかの問い合わせをいただいていたが、残念ながら4年余り行われてきた

ロボット導入実証事業

は打ち切りになっているようだ。

国の補助事業は、最初は補正予算に行われるパターが多い。
問題がなければ、本予算に格上げされ、基本的には5年間続けられる。

しかし、3年目に中間審査が行われ、望まれた結果が得られていなければ、そこで打ち切りに合うこともある。

大学の研究者による科研費の場合も、この3年目の中間審査が最も重要であり、それこそ、評価が低ければ、ポスドクの方などはまさに打ち首。

ロボット導入実証事業の評価シートには

○現状では、対象の特定が不十分であり、公共性の高い分野や苛酷環境の解放等、ロボットの導入目的が明確な分野に重点化するなど、分野の絞り込みを行うべき。
○成果が横展開されているかどうか、きちんとした評価が行われておらず、そうした評価なく事業を続けることは不適当。
○本事業では、他事業者への成果普及という側面もあるものの、個社支援の側面もあるため、国費の使途や補助率の見直しを図っていくことが必要である。
○横展開する際に重要となる事業性の分析が不十分であり、パンフレットの記述だけでは、他事業者にとってロボット導入が効果的かどうか判断できないおそれがある。
○事業の評価方法が、ベストプラクティスの紹介や、利用者の声の収集など、いわゆる「エピソード」に偏っており、費用対効果の分析など効果の定量的な把握が行われていない。
重複して同一事業者が補助金の交付を受けており、支援の幅が限定的であることを踏まえ、事業のあり方、周知方法を見直す必要がある。

とあり、

廃止

外部有識者の指摘に加え、これまでの事業成果の評価を通じた事業の見直しを行うことが必要との判断に至り、本事業は今年度をもって終了することとした。

となってしまったようだ。

この要因は、上限金額が5千万円と生産性向上系の補助金としては比較的大きく、それが特定の企業に偏っていたからということも言えるだろう。

こんな補助金は、メーカーの協力なくしては申請書を作ることもできない。特定のメーカーが大活躍ということもあったかもしれない。

ロボットの分野は日本が世界一の技術を持つ分野、補助事業を何らかの形で継続してほしいと願う。

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