テレビの情報番組で、標題の新聞記事を解説していた。
朝日新聞によると、
世界の風力発電施設の発電能力は今年、
4億キロワットを超え、原発を初めて上回ることがわかった。風力発電コストが大幅に下がり、普及を後押ししている。
発電能力と発電量は違うという事をアナウンサーが解説していた。
なにも原発と比較しても意味が無いと思うけど、そこが朝日新聞だ。
風力発電は風がある時にしか発電しないので、
稼働率は30%程度になる。
そのため、
発電能力が同じでも発電量は1/3程度だ。
風力や太陽光は自然まかせなので、
発電能力と発電量には大きな開きがある。
それにしても、
発電コストは7円〜11円/kwh
で、石炭火力と並んで最も安い発電方式になっている。
中国は、
大気汚染や石炭火力のイメージがあるが、
風力発電の増加量はダントツで世界一だ。
当然、
固定買取制度のようなインチキ補助金もない。
大気汚染はあるが、石炭火力で出力調整して、
風力発電をフル活用する事が最も合理的な発電方式になっている。
電気のCO2排出原単位は、発電方式の総合で算定されるので、
風力発電の割合が高くなると、必然的にCO2排出原単位は下がる。
中国大陸には、草木も生えていない広大な土地が存在するので、
圧倒的なコストダウンが可能になっている。
風力発電でも、
日本が研究している洋上発電では、ここまでのコストダウンは無理だ。
また、
山頂の植栽を切り倒して、風車を建てるとしたら、
建設費も高くなるし、逆に環境破壊になる。
(風の強い所は渡り鳥が飛ぶのでバードストライクの問題もある)
日本には様々な問題があって、あまり普及していない風力発電であるが、
世界では太陽光発電よりも、風力発電の普及が早い。
そして、太陽光発電よりも風力発電の方が雇用を生む。
日本では、小型の風力発電の導入は(補助金で)進んでいたが、
コスト的に実用化には至っていない。
風力発電はスケールメリットが大きい発電方式なのだ。
日本に適した風力発電のシステムを考えなければならない。