省エネビジネスとはなんだろうか?
東京には、この分野をターゲットにしている会社が沢山ある。
しかし、やっていることは様々である。
自分は学生時代から環境問題に興味があり、LCA(ライフサイクルアセスメント)やCO2排出量の算定法の研究に没頭していた。
その後、就職してからは、自治体の地球温暖化対策の計画策定など、省エネや地球温暖化問題に関連する業務を担当してきた。
しかし、役所の作る地域計画はいわゆる絵に描いた餅で、実効性が低く、目標達成に誰も責任を取らない。
だから、自分の仕事が人類に貢献している気がしなかった。
そのため、独立して事業所向けの省エネコンサルタントを創業した。
これまでの統計データやアンケート結果を分析する仕事から、現場のデータを計測し、実効性のある対策を作る仕事になった。そこでエネルギー消費の実態について、如何に無知であるかを痛感した。
おそらく、エネルギー問題について、個々の事業所がどのくらいエネルギーを消費しているか、その用途は何か、どんな機器が使われているのか、どうすれば省エネできるのか、把握している研究者は少ない。
逆にエネルギーの現場では、保安が第一で省エネは二の次になっている。
10年以上前にアメリカからESCO事業というビジネスモデルが入ってきたが、日本ではあまりうまくいっていない。
その原因としては、日本ではアウトソーシングという考えがなく、なんでも内製化しようとするためだと思う。
さらに日本では、情報やアイデアにお金を払うことを嫌う傾向にある。
そのような状況の中で省エネビジネスのニーズを考えている。
アイデアは沢山あるが、実行できているのはまだまだ少しだけである。