スマートコミュニティ構想が幻想に終わった理由(経産省が書けない真実)

経済産業省の事業で

スマートコミュニティ構想普及
支援事業費補助金

スマートコミュニティ02

という補助事業があった。

本事業は東日本震災以降に
発電量が限られている状況では、

エネルギーの需要家側の制御が重要である

との認識が広がり、

地域一体となった
エネルギーマネジメントが必要だ。

ということで、
その構想の策定に補助金を出した。

その内容とは、

地域でのエネルギー需給の管理
(エネルギーマネジメント)に関する調査

として、

①省エネルギーや負荷平準化、
再生可能エネルギーの出力変動に対応するため、

蓄電池等の蓄エネ設備や
CEMS、BEMS、MEMS、HEMS等を用いて

地域のエネルギー需給の管理
を行う方策とその事業計画策定に係る調査

(顧客・提供するサービスや、コスト、
収益構造、投資回収年数等の事業採算性))

いわゆるFS調査

②ディマンドリスポンスをはじめとする、
地域のエネルギー需給の管理
を行う方策とその事業計画策定に係る調査

(顧客・提供するサービスや、コスト、
収益構造、投資回収年数等の事業採算性)

しかし、
ほとんど事業化まで至らず、
単にコンサルタントの飯の種になった。
そして、その補助金は名前を変えて

 地産地消型再生可能エネルギー
面的利用等推進事業

として継続されている。

国の事業は一旦走ると止められない

公募の業内容は、
ほとんど変わらないが、

その名の通り、

発電事業や熱供給事業の話ばかりで、
地域でのエネルギー需給の管理 ではなくなった。

なぜ、スマートコミュニティは失敗したか。

経産省の官僚は失敗とは認めないだろうが、

平成26年4月24日に出された、

我が国のスマートコミュニティ事業の現状

資源エネルギー庁
省エネルギー・新エネルギー部

http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004633/pdf/016_02_00.pdf

に調査結果が示されているが、
これは、本質ではない。
スマートコミュニティ03

この問題の本質は、

電力会社が
一契約ごとのデマンドで基本料を決める
料金システムであるから

地域全体でのデマンドを抑えても
電気料金を下げることは出来ない。

この一点に尽きる。

そして、

電力会社は、
自治体などが特定のエリアで

特別高圧等で共同受電することを
禁止している。

だから、デマンドレスポンスは
事業として成り立たないのだ。

このことを、
理解していないとするなら、
経済産業省には残念ながら
電力改革はできない。

電力業界は独占であったため、
官僚にほとんど専門家がいない。

私の意見が理解できる方は
メッセージを頂きたい。

一緒にエネルギー革命をやろう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です