先週の火曜日に「もみじ銀行」主催のフォーラムに参加した。
講演者は藤巻 健史氏で、私は以前に彼の著書を読んだことがあった。
その内容は「日本円が1ドル200円以上になって、日本経済が復活する」というものだった。
当時(1998年)、1ドル140円程度で、円安が進んでいる状況で、このまま円安になるかもしれないという期待があった。もちろんその当時、早速ドル貯金をしたものだ。
しかし、その後10年以上が経過し、1ドル80円前後になり、藤巻さんの予測は外れたなーと思っていた。
ところが、今回の話も、円安待望論である。
そのシナリオは
1.日本の国債は、日本国内の銀行が購入している。
2.国の借金が大きくなり、国債の買い手がいなくなる。
3.日銀が国債を引き受け、通貨が大量に発行される。
4.ハイパーインフレになり、国内の経済は混乱、円は急落
5.1ドル500円以上になり、海外に進出した工場が日本に戻ってくる
6.輸出産業が絶好調となり、日本経済は復活する
というもの、
私は、このシナリオの中で二つの疑問点がある。
第一は、今の為替相場で日本に安いエネルギーが供給されている。今、仮に1ドル120円台であれば、ガソリンの価格は1Lで200円程度になっているだろう。もちろん電力も航空燃料も2倍になってもおかしくない。
エネルギーが自給できない国が、再び世界の工場になることができるのか?
第二は中国が日本の国債を買い支えたらどうなるだろうか?
ということである。これらの質問に答えられる方がいれば、教えて欲しい。