大企業や役所の環境管理システム構築で必ずでてくる
PDCA を構築せよ
という話、
そもそも英語なので日本人には分かりにくい。
何よりも、最初にプランが出てくるので、とっかかりにやたらと時間がかかる。
私も、過去に自治体の温暖化対策実行計画の仕事をさせてもらったことがあるが、計画を作る段階から、関係部署を集めた委員会が開催され。委員会では事務局が出した提案に対して、
それぞれの立場で、
できない理由を述べる
というような形で進められる。
中身は委託を受けたコンサルが作るわけだが、アイデアを出しては否定されという繰り返しで、結局は、毒にも薬にもならない、お題目のような行動計画が出来上がる。
役所は予算の裏付けのない事は公表できないという呪縛があり、CO2削減には設備更新が最も簡単だとしても、現状設備が故障でもしない限り更新することはない。
結局、お金がかからず、効果も見えない取り組み
- 無駄な照明は消しましょう
- エアコンの温度は28度にしましょう
こんな取り組みが出来上がる。(効果の計算もいいかげん)これは冒頭に述べたPDCAが役に立たない点に原因がある。
私が、民間企業の省エネコンサルを目指した理由は、
役所は自分のお金でないエネルギーコストを本気で減らそうと思っていない。
しかし、中業企業の社長は経費であるエネルギーコストを本気で減らしたい。
役所の庁内計画や地域計画を作っていても、CO2は1gも減らせない。
民間企業のコンサルをやって、具体的なプロジェクトに関わりたい。と考えたからだ。
そして、企業の省エネの仕事を10年やって、わかったことは、本気で環境負荷を減らすためにはPDCAではなく、
現状把握→課題の抽出→対策の検討→対策の実行
というプロセスが正当であるということだ。
役所の場合は、最後の対策の実行に重きが置かれていないため、計画ばっかり練り直すという、PDCAが好まれるのかもしれない。