安全性か省エネか?オーバースペックを見直せ

本日は、CO2ポテンシャル診断を受診した事業所だけが申請することができる省エネ設備の補助金

低炭素機器導入事業の2次募集

の〆切(明日の5時必着)で数日前から、某企業の申請書作成に没頭している。

この事業所は木工所で、木くずをブロアーで吸い取るために55kWモーターがある。このモーターは作業中はずっとフル回転している。

ここの省エネの最大のポイントは、このモータをインバーターで制御すること。

産業用の場合も、設計段階では安全側に考えて、最大の負荷に耐えられるように大きい規格のモーターを使う。

省エネ調査を実施したところ、実に事業所全体の電力の40%が2基あるブロアーの消費電力であった。

このモーターに電気の周波数を変えて回転速度を制御するインバーター制御を取り入れることを提案してみたが、メンテナンスの業者が難色を示し、なかなか前に進まなかった。

今回、低炭素機器導入の補助金に申請するに当たり、その申請用件は

省エネ率10%以上

これを可能にするためには、最低でも1台のモーターをインバーター化しなければならない。

モーターの回転数を80%にすると、エネルギーは回転数の3乗に比例するため、実質的に50%の省エネになる。

インバーターは回転数を調整できるので、不都合があれば、もとに戻すこともできる。(投資の金額は戻りませんが・・)

この木工所では、集塵機で集められた、作業所の”おが屑”は乾燥炉の熱源に使われる。この工場の集塵機は人間でいえば心臓の役割をしている。

事業所で最も長い時間電力を消費する機器である。

今回は、事業所の設備の保守を任せている業者の理解も得て、これに取り組むことになった。

一般的に言われる運用改善による省エネは、機器の調整によって能力を落とすことが多い。これはユーザーだけでなく、出入りの業者の理解が得られなければ難しい。

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