商社の古い友人に廃プラスチック業界の話をしたところ
リサイクル装置の輸入代行の仕事をしてみようという話になった。
リサイクルの事業計画に見込みがあれば、装置を買う客がいるという。
リサイクル業界は、実は許認可事業ではなく、業界団体もあるようで、ない。
産業廃棄物の業界は許認可が必要で、業界団体も存在する。
また、地方自治体が担当する一般廃棄物というのは自治体からの委託を受けてやる仕事だから、許認可も必要であり、入札資格をもっていないと参入できない。
リサイクルとはゴミを扱うのではなく、
資源化物として有価で購入する中古品や不要物を再生させて売るビジネスである。
その業界はあまり表に出ることはないし、どのような収益構造なのか、知っている人間は少ない。
その友人は、もともと大手の商社で大規模なプラントや設備を売ってきたので、その設備投資の有効性をプレゼンすることが仕事であった。
いわゆる、ソリューション営業 である。
100億のプラントを売れば、そのマージンも5億くらいはある。
時間をかけて提案書を作って、プレゼンしても元は取れるかもしれない。
しかし、利益はモノを売ることにより発生する。
この商習慣が日本人は情報がタダと思う文化を作った。
ノウハウはノウハウとしてお金を取るべきだ。
なぜなら、インターネットの時代になり、モノは世界中からメーカーが探せる。
マッチングビジネスは限りなくタダに近くなった。
そんな時代に、ノウハウをタダで教えてモノを買ってもらおうとして、事業計画をタダで作ってあげても、モノを買うのは他社からとなりかねない。
物売りならソリューション営業はやめておけ
インターネットの時代は、売り込みをがんばるよりも
買いたい客をネット集客
ということが簡単にできる世の中になった。
ほしい人はネットを検索して、向こうからやってくる。
事業計画やビジネスモデルを提案することは、コンサルタントとして有料で行うべきであり、モノを売る場合も無料コンサルをするべきじゃない。
ソリューション営業するなら、その提案書にもお金をいただくべきだ。
例えば、システム会社なら、基本設計(要求仕様をまとめる)と詳細設計(実際の開発)の両方の仕事でお金を取る。
建築なら、設計図を作るのにもお金を払うじゃないか。
補助金申請も、モノを売る人が申請を代行する仕組みではない。採択後に競争入札というのが基本ルールである。
国のお金は、競争的な方法で経済原則に基づいて発注先を決めなければ、国民の理解を得られない。
インチキしていると隣の国みたいに大統領まで逮捕されますよ。