今年度の経産省の補正予算は、今までにないA型、B型の2種類のタイプが発表されている。
また、エネルギー価格の高騰に苦しむ中小企業向けに補助率の嵩上げが行われる。
通常の国の補助金は補助率1/3というのが一般的である。
(かって環境省が補助率の良い補助事業を計画した時に経産省から横槍が入って補助率1/3にさせられた。という話を聞いたことがある)
一般的な補助率が1/3で、その上が1/2、さらにその上の2/3の補助金もある。
なぜか分数標記で解りにくいが、33.3% 50.0% 66.6% ということである。
一段ごとに約17%づつ上がっていく。(自前で負担する部分があるので、申請金額の不正はないと考えているとお役人に聞きました)
当然、補助率が高いほど条件が厳しくなるか、採択率が低くなる傾向にある。
数年前、非常に緩い条件で省エネ補助金が1/2という公募があったが、結果として補助率を下げられたことがあり、辞退する事業者も多かった。
これまでの高補助率の省エネ補助金は、要件が厳しく、先端技術ではあるがコスト的に合わない設備が対象であった。
例えば、通常のエアコンの2倍ぐらいの価格の新方式のモノに1/2の補助金を出すというものである。
だから、応募自体がそんなに多くない。
しかし、要件がゆるく、補助率が高い場合は申請が殺到する。結果採択率が低くなる。
今回も中小企業向けの「ものづくり・商業・サービス革新補助金」という2/3の補助率の事業もあり、場合によっては省エネ設備も申請可能と思われる。
しかし、この事業は、その補助率の高さから中小の製造業に非常に注目されており、初年度から申請が殺到し採択率が1/3程度となっている。
今年度は、認知度が上がり、更なる申請数の増加が見込めるだろう。
補助金はあくまで、予算の範囲内で採択数を決定する競争的な資金である。
採択される申請書を作り込まなければ、全く意味がない。
参加することには意味がない。
(この点はコンペや入札とは違いお付き合いは必要ありません)
ただし、同じモノを買うために同時に2つの補助事業に申請することはできる。(記載する欄がある)
しかし、おそらく、どちらも採択されることはないと考える。
話を元に戻して、今回の経済産業省の新設の補助事業は申請が非常に簡易になることが言われている。
補助金は不正を防ぐために、手続きや書類が複雑になってきたという経緯があるので、どんな内容になるのか楽しみである。
ホントに簡易なら、速攻で終了になるであろう。
最後に、補助金の申請は補助率だけに惑わされずに、費用対効果と採択可能性を考慮して選びましょう。