一昨日、Green Value Chainネットワーク交流イベントのウェビナーイベントを拝聴した。
メインの講演はNTTデータの話であったが、一時間半近く話をされたが、結局はカーボンニュートラルの具体的な取り組みは、省エネと太陽光であり、他に有効な手段は無いようだった。NTTデータは自治体向けに太陽光の仕事を盛んにやっているけど、これは電気代の削減の提案で、CO2削減にはつながるけど、コスト増になる話に乗ってくるお客は居ないだろう。
多くのサプライヤーを抱える大企業は、スコープ3の算定やら削減計画を作っているけれど、サプライヤーとのエンゲージメントは「CO2の排出量を計算して知らせてくれ」というレベルで、削減計画や進捗管理までの支配力は、いまのところ無いようだ。
そもそも、スコープ3は大企業の影響力を把握するだけで、その値を全国で合計してもダブルカウントで意味がない。肝心なことはカーボンフットプリントで納入する製品ごとのCO2排出量を計算することだ。NTTデータもサプライヤーの排出量を売上金額と取引金額で按分して算定しているようだ。
スコープ3の計算にお金を活動量として、原単位を乗じる方法を取ることに問題がある。この方法だと取引金額を下げることがCO2削減となるので、取引を少なくするか、値下げさせるという圧力が掛かる、経済が縮小するだけだ。