節水ビジネスとは、水道料金の節約を売るビジネスである。
節水の装置は、省エネやCO2削減の補助金にはのらない。
その昔、環境省が環境家計簿を推奨し、
水の使用量をCO2排出量に換算した値を示したことがあった。
そのため、節水もCO2削減になると、勘違いされている方が多い。
当時、公表された値は、水道1m3を作るために、
浄水場やポンプ場で使われるエネルギー起原のCO2排出量を平均化し、
計算した数値である。
水道は二次エネルギーではないので、
常識的に、節水は省エネにもCO2削減にも全く関係がない。
しかし、
家庭のランニングコストを水道光熱費と呼ぶように、
水道代は無視できない。
特に、人の集まる商業施設では、
トイレや洗面所の水道使用量が月額10万円以上のビルや建物もある。
水道料金の計算方法をご存知だろうか?
通常の商品は大量購入すると割引になったりする。
しかし、水は限られた資源である。
人口集中する都市では、
水道の供給量が人口を制約すると言われていた。
水を確保するには、水源とダムと浄水場が必要だ。
大規模な設備投資になる。
そのため、水道料金はできるだけ、
使用量が増えないように複雑な仕組みになっている。
広島市の水道料金の計算例
http://www.water.city.hiroshima.jp/user/ryokin/ryokin-2month.html
一般家庭では20m3までは基本料金プラス1m3で5円の単価である。
しかし、それから先は、
使えば使うほど、水1m3=1,000リットルの単価が上昇する。
200m3を超えると単価は241円となる。
そして、
これに同じように下水道料金が加算され、
その単価は水道より高い、344円となっている。
一時期、雨水や循環水をトイレに使うという技術が注目された
(欧米では一般的)。
しかし、
日本ではTOTOがウシュレットを普及させ、
トイレに中水(上水ではない)を使う事ができなくなった。
そこで、
節水の切り札は
節水型の蛇口や節水型のトイレを採用する事である。
蛇口に特殊な装置を付けて、
勢いだけ良いけど水量が出ない節水蛇口やセンサー式の蛇口がある。
これは、
従来品に簡単な工事で設置可能なので、
自前で取り付ける事もできる。
しかし、
新たな投資になるというので、なかなか購入に踏み切れない人も多い。
また、
工事代金がどれくらいかかるのか、知られていないので相場も分らない。
そこで、考えられたのが
成功報酬型の節水ビジネスだ。
その節水装置を取り付ける費用を、ゼロ円にする代わりに、
安くなった水道代から報酬を頂く仕組みだ。
顧客との信頼関係と、事前のシミュレーションが必要なるが、
顧客に取ってはノーリスクになるので、かなり普及している。