再起動 リブート―――波瀾万丈のベンチャー経営を描き尽くした真実の物語
先週、このタイトルの本を読んだ。
ITベンチャーの経営者の本である。
自分も、環境コンサルの会社で、環境情報システムの部門を立ち上げ、
その後、スピンアウトして創業したので、共感する部分が多かった。
サラリーマン時代は、会社に営業マンがいて、案件は彼らがもってくる。
自分は見込み客に対して、打ち合わせで顧客(役所)の意向をヒアリングし、提案書を作るという仕事を担当していた。
もちろん、受注できればプロジェクトマネージャーとしてスタッフとともに仕事した。今でも当時のシステムのメンテや継続の仕事を今の会社で受けている。
グリーンテクノロジーでは、創業時は中国電力のエネルギー関連のシステム開発の受託開発の仕事がメインであった。
その後、iPhoneを表示機器としたデマンド監視システム(グリモニ)を開発して、そのシステムの開発と販売に全力を傾けた。
ところが、小さな会社で自社のオリジナル製品を開発販売することには無理があった。展示会に出ると、全国から問い合わせがあり、広島から東京にプレゼンに行くのにも経費がかかり過ぎ、結局は資金がショートした。
そのころ大手の企業から、業務提携や資本投入?の話もあったけれども、自分たちの子供である(生み出したという意味)グリモニを手放すことができずに苦悩の日々が続いていた。
自分が心筋梗塞で倒れて、手術後に入院していた時も、グリモニの販売戦略ばかり考えていた。
社員も全員がグリモニで大成功すると信じていたので、経費も増大するばかりで、とてもブレーキをかけることができなかった。
これ以上お金が借りられない状態になって、すべてを捨てる決心がついた。
そのことを告げると、社員は次々に辞めていった。
その後は、省エネルギーコンサルタントの仕事に注力し、今に至っている。
当分は、コンサルタントで力をつけて、エネルギービジネスに取り組む企業の知恵袋になろうと思っている。
公共コンサルの人間には、ベンチャービジネスの本質はわかっていないし、絵を描くだけで、新しいビジネスモデルの構築はできないだろう。
役所の公務員にもリスクを取って事業を断ちげるのは無理だ。
企業家とは、地獄の道、命を担保に借金しなければならない。
そんなことができるのは、ある程度ネジが外れている人間だけだ。
昨日もお伝えしたが、
環境省は2040年にCO2排出量80%削減に向けて、本気で取り組むつもりだ。
役所の作ったスキームでビジネスが回るとは思えないけど、
国のお金を利用して、大成した事業家は維新の時からたくさんいる。
私も、残りの人生は20年あるかわからないけれど、
脱炭素
イノベーション
にすべてをささげたいと思う。
この本の、
著者の斎藤徹氏をいろいろ調べて
Facebookで感想をメッセージしたところ
東京に来たときは、お会いしましょう
とお返事をいただいた。
お会いすることができたら、
自分の中で構想している環境情報システムについて
意見を伺いたいと思っています。