工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業はカーボンプライシングの実験場か?

昨年度で終了した環境省のCO2削減ポテンシャル診断事業の後継として、工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業が新規に実施される。

グリーンテクノロジーも脱炭素化推進計画の策定支援事業者に申請し、採択された。

今回は、以前の計測器を活用して省エネ診断して、対策項目を羅列するだけというだけではなく、具体的な設備更新につながる計画書を作り、それがそのまま設備の補助金の申請書になるというスキームになっている。

CO2削減ポテンシャル診断の時は、計測メーカーの子会社など、診断だけを目的とした受注が目立ち、実際の省エネへの取組(=設備の更新)へは繋がらない案件が多かった。

診断だけを予算100万円以内でやれば、100%補助金で受診事業者は手出しがない、というスキームで営業力のある診断機関は、大量の受注を取り込んで、(正式には認められていないが)協力会社に依頼するという噂も耳にしたことが合った。



これだと、本来の日本国の事業者のCO2排出量を削減するという目的にお金が使われたとは、言い難い状況だった。

今回は、設備更新の計画書がそのまま設備更新の補助金申請に使えるというスキームで、実質的に補助金申請代行を省エネ診断から1/2の補助金で支援するという事業内容になっている。

最終的には、排出量取引という項目があり、排出枠の償却・取引をやることになっている。取引システムの提供と書いてあり、そのあたりのルール作りが単年度事業で間に合うのだろうか?

良い方向になったと思いたいところだが、新規事業で決まっていないこと多いし、東京はコロナで身動きが取れず、早速オンラインの説明会が延期になった。しかも、執行団体の「温室効果ガス審査協会」のサイトがダウンしている。

2ヶ月前から、SDGsストリームというライブ配信をサポートしています。時々補助金の話題も話しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です