1分でわかる「気候関連財務情報開示タスクフォース (TCFD: Task Force on Climate‐related Financial Disclosures)」

簡単に言うと投資家への気候変動問題へのリスクを開示することです。

TCFDガイダンスによると

TCFD は、銀行や保険会社、年金基金などの金融系企業・団体と、エネルギー、運輸、素材などの非金融系企業に属する 32 名のメンバーから構成され、約 1 年半の検討期間を経て 2017 年6 月に最終報告(以下「TCFD 提言」と言う。)を公表した。TCFD 提言では、企業が任意で行う気候関連のリスク・機会に関する情報開示のフレームワークが示されている。

その手順を以下に示します。

環境省の「TCFDを活用した経営戦略立案のススメ」によると
第一段階はリスク項目の列挙で、気候変動対策および気候変動の影響によりどんなリスクがあるかを列挙します。

第二段階は起こりうる事業インパクトの定性化ということで、上記の変化に対して、起こりうる自社の事業に対する影響を考えることになります。その時にリスクだけでなく事業機会についても検討することになります。社会・環境が変化すれば、事業の内容も変わる必要があり、新たなビジネスチャンスも生まれるかもしれません。

次に、第三段階は上記の項目に対して、インパクトの大きさを点数化して重要度を決めることになります。

以上簡単に手順を説明しましたが、TCFDとは機関投資家が上場企業に対して長期的な視点での投資が適切かどうかを判断するための材料になります。

もちろん非上場の会社は必要がないですが、上場企業がこのような分析を行い、より良い方向を示せば、関連する中小企業も影響を受けるでしょう。

ただし、SBTのようにカーボンニュートラルを目標とするものではなく、あくまでも変化に対する企業の備えがどうなっているかを公開するだけです。

企業の持続可能性を高めるものだと考えれば良いでしょう。

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