電力の見える化で客先のネットワーク設定に苦しんだ地獄の日々

クリーンテクノロジーは2011年にiPhoneで電力の使用状況をリアルタイムで見える化するシステム「グリモニ」を開発し自社で販売した。

 当時は創業間もない時期で、知名度も何もなかったが、スマホの普及期でもあり、その画期的な仕組みがウケて、展示会に出展すると反響も大きかった。

 当時は工事費を含めると60万円と高額だったにもかかわらず、一年間で60箇所に販売することができた。
(今は20万円です)

 しかし、既にその時点で、大きな問題が顕在化していた。

その要因は、計測システムをインターネットに接続する方法にあった。

 当時は(今も)インターネット接続には月額4千円以上のの費用がかかるため、お客様の既存の回線(社内のネットワーク)を利用することでその費用を節約できると考えていた。

 事業所のパソコンは必ずインターネット接続されている。そのネットワークを使えば通信費はゼロになる。

 しかし、客先のIPアドレスの設定を変える必要があり、技術的にはかなりハードルが高かった。

 当時、ネット経由の不正侵入のニュースも報道され、事業所の基幹システムと同じネットワークを使うことは、相当な調整作業が必要だった。

 ネットワークのセキュリティは高度化され、より複雑な仕組みになっていった。

 グリモニ導入後も、客先の事業所のネットワークトラブルの度に、現地に呼び出され「グリモニ」のIPアドレスの再設定を行った。

 当時、弊社の技術担当者は、ネットワークの自分の知識に自信を持っていたので、客先のネットワークをコントロールできると思い込んでいた。

 そして、弊社の営業担当者は知識がないので、それを鵜呑みにしていた。

客先には、

他社は月々1万円のランニングコストが掛かりますが、うちのグリモにはゼロ円ですよ。

というセールストークで売っていた。

でも、現実は違っていた、日々トラブルの連続だった。自分もその対応に追われ、販売にもストップがかけられず、悪夢の日々が続いた。

売る度に、クレームが増えていき、スタッフは疲弊した。

トラブル対応にお金を貰えるはずもなく、人件費と経費でお金がどんどん出ていった。

 ストックビジネスのつもりが、負債になっていた。

デマンド警報はメール通知が最善

電気を使いすぎたデマンドオーバーの警報は、警報音やパトライトなど様々な方法があるが、メールでの通知するのが最善である。職場では、常時メール通知を見ているし、携帯やスマホにもメールの通知はできる。

メールだと同時に何人でも通知することができる。

 そう考えたとき、電力計測器がインターネットに接続されていることは必須である。

しかし、方法として、客先のネットワークを使うことは技術的に困難を極める。

 そうなれば、別にWiFiネット接続を契約することしか選択肢はない。

その月額4千円の通信料は避けることができない。

この結論に至るまで、3年を要した。

システムの変更に伴い、ランニングコストはゼロ円と言って売ったお客様には、多大なクレームを頂いた。いまでも、その事後処理が終わっている訳じゃない。

 (客先にネットワーク技術者がいる事業所では問題なく稼働しています)

当時の営業マンは辞めても、会社の責任として私が背負うしかない。ここ数年、他の仕事で得た利益で、当時の後始末をしているような状況だった。

海外では無料のWiFiが普及している。

しかし、日本はネット接続自体がNTTの生命線になっているため、無料WiFiサービスは限定的だ。

インターネット接続に高額な料金が続くなら、日本がIoTや情報化の分野がガラパゴス化して、世界に取り残されるだろう。

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