電力の小売り自由化で、電気料金が安くなるような、気分がある。
しかし、新電力で電気料金が安くなるのは、ごく一部のユーザーに限られる。
もともと、ピークが高く、割高な電気代を払っていた負荷率の低い高圧需要家は、新電力に切り替えると安くなる可能性がある。
そうでなければ、安い電気を買うことは難しい。
また、低圧需要家への新電力のアプローチは抱き合わせ販売のメリットだけだろう。
例えば、携帯電話と一緒に払うと、電気代が月に500円安くなるプランが出てくるかもしれない。
これだと、携帯電話の料金体系がますます料金が複雑になって、自分にとってどのプランが最適なのか分からなくなる。
まして、他社からの移行に現金がプレゼントされるなんてことも考えられる。
そもそも、電気を既存の電力会社より安く売ることができるだろうか。
既存のルールでは難しい。
しかし、ある条件の元では、成り立つかもしれない。
それは、太陽光発電の固定買い取り制度で電気代が極端に値上がりした場合である。
そうなると、自家発電でマイクログリッドを自前で構築することで、電気代を安くできる可能性がある。
おそらく、原油価格はこれから、しばらくは低価格で推移すると考えられる。
だから、小さなエリアで自前の電力網を作り上げることで、特定地域における独占企業になることができる。
自家発でなくても、特別高圧で電力を受ければ安く仕入れられる。
もちろん、エリア内では、旧電力より安価な電力を提供することができる。
そうなると、そこに人も企業も集まってくる。