バイオマス産業都市構想で持続可能な都市を考える

社内のスタッフに、バイオマス産業都市構想の報告書を、
農水省のHPからダウンロードしてもらい、読んでいた。

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平均100ページ程度、で12冊分、
報告書の最初の部分は、地域の概況から始まる。
そこは、地域計画のお決まりの作法である。

内容的には、
バイオマスタウン構想新エネルギービジョンと同じようなもので、
地域内(所有者無視して)の、存在するバイオマスの量を推計し、
それをエネルギー利用した時の熱量や発電量を算定するものだ。

この「バイオマス産業都市構想」が以前と異なるのは、
バイオマス発電所の事業計画を盛り込むことである。

特に発電所と言う括りではないが、
バイオマスによるエネルギー産業となると、
発電して、電力の固定買い取り制度を利用しないと、
採算性が取れない。

固定買い取り以前のバイオマスボイラーの設備導入は、
補助金目当ての面もあり、ランニングコストが上がり、
灯油炊きに戻している事例もある。

採算が良くなければ、
地域の人を雇用することができないので、
地域の事業としての価値がないのだ。

かっては、
太陽光エネルギーが自然エネルギーのエースのように
思われていたし、いまでも太陽光発電を付けて、
環境に配慮しているという人はいる。

しかし、太陽光は人を雇用しない。


地方では、全く雇用を生まず、

その利益は、オーナーである遠方の資産家か会社が持っていく。

地域に何のメリットもない。

地主に、
20年分の僅かな賃貸料(もともと地代が安い)が入るだけだ。

再生可能エネルギーでは人は暮らせないと、堂々と語る人がいる。

私も、電力会社の仕事で工場のエネルギー調査をしていた頃は、
そう思っていた。

しかし、

世界を見渡せば、確実にエネルギー革命は起きつつある。

今では、
5万人から10万人ぐらいの農林水産業と観光産業の都市なら、
自前の再生可能エネルギーだけで、
生活に必要なエネルギーは賄えるのではないかと考えるようになった。

おそらく、
これから30年ぐらいで、
化石燃料をエネルギーとして使わない時代が来るだろう。

今原油価格が安いのは、
あと数年で、売ることができない蛍光燈や水銀灯を
在庫処分しているのと同じではないか?

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