太陽光発電も補助金を活用
中国の太陽光発電のパネルの架台メーカーに務める中国人の知人から、インテックス大阪で開催されるスマートエネルギーWEEKに出店するから見に来てくれと強烈な誘いがある。
グリーンテクノロジーはFIT全盛のときの太陽光にはあまり縁がなかったけれど、ここ数年は自家消費型やPPAなど太陽光発電の設備導入に対する補助金が増えて、太陽光の工事業者からの補助金申請の依頼が増えている。
特に、我々はZEBプラナーとして、レジリエンス系のZEBの補助金に数年連続で採択されたため、ZEBに関する認証支援や補助金申請の問い合わせが多くなった。ZEBは、太陽光発電が必須であり、(一応、地中熱や河川熱などの利用も可能だが経済面や法令により現実的でない)ということで、今回の大阪の展示会に出かけてみようと思っている。
そして、その展示内容を見てみると、ジャンルごとに出展社が紹介されている。
その中にゼロカーボンコンサル特集というのがあって、脱炭素経営を支援するコンサルタントが商品やサービスを紹介している。
CO2排出量計算アプリ
多いのがCO2の排出量を計算するクラウドサービスであり、複数の会社がピーアールしている。CO2の計算は単純でエネルギー種別ごとに使用量を月ごとに集計し、CO2排出源単位を乗じるだけだ。
こんな簡単なサービスをわざわざ、高額なコンサル(大手企業も多いので高額だと想像するが)に頼んでやるべきなのだろうか?
グリーンテクノロジーも省エネ法の定期報告書やエコアクション21の報告書を自動作成するグリーンビズというシステムを販売していたが、今ではその殆どが、クライアントからデータを受け取って報告書を送り返すというサービスになっている。
クライアントが自ら入力するとミスに気が付かなかったり、担当者が忙しくて期限に間に合わなかったりで、結局一部を除き、グリーンテクノロジーがアウトプットの作成まで代行するサービスになってしまった。CO2排出量というのは金額の計算と異なり、一般的な感覚で量の正しさが把握できず、桁違いの間違いをしても気が付かないという事がある。
計算アプリで対応できないこと
来年度は省エネ法の大幅改正で、報告書のスタイルも大きく変わる。アプリではすぐに対応できるか心配だし、国内のCO2の計算と世界標準のSBTでは計算の範囲が異なる。SBTでは事業活動に伴う営業車のガソリンはスコープ1で計算しなければならないが、日本の場合は公道を走る乗り物は温暖化対策法でも交通分野で事業所からの排出とはみなさない。
また、補助事業ごとの事後報告でのCO2の計算方法はそれぞれオリジナルのマニュアルに従わなければならない。
大枠は同じでも、細かいところが異なれば、システム化は出来ない。つまり事業所や企業ごとプロジェクトごとに独自の計算方法に従わなければならない。
そのロジックごとに使われる排出係数や原単位が異なるし、毎年計算方法が見直されるのでアプリの導入で安心できるとは思えないのだ。