補助金の返還?感染予防のための換気は省エネの敵です。

環境省の補助金に採択

3年前に環境省の補助金に採択されて、ボイラーと空調の設備改修を実施した病院がある。その申請のときは20%近いCO2削減が期待できるという計算結果になり、見事採択された。そして、交付申請が終わって改修工事が行われたのが令和元年度。
CO2削減の要因となる電力量の削減量は、エアコンの更新で、2割以上になる予定だった。

実績報告でコロナ

しかし、実績報告が求められる令和2年度の4月には事態は急変し、コロナの感染対策ですべての窓が全開状態、その後、大学教授からのアドバイスで多少緩和されたが、一日に8回、10分程度窓を全開にして換気を行うことになった。

当然のことながら、室内の空気の温度を調整するエアコンは常にフル稼働、先生の指導で窓を開けてもエアコンは止めるな(謎の司令)ということだったらしい。
このエアコンには、電気代を節約するためのデマンドコントラーなるものが追加されており、消費電力が大きくなると、自動的に送風に変わるというマジックが施されていた。
そのため、室内の温度は設定された温度になることはなく、エアコンはフル稼働している模様、その結果、令和2年度の実績報告は、目標削減量に10%足らず、執行機関には追加対策としての運用改善の計画を提出し、翌年度も実績報告をするというペナルティを受ける。

補助金を返還と脅され、担当からSOS

気候的には、令和3年度が厳しかったのだと思う。再び目標未達となり、今回、要因分析と対策を行わなければ、補助金の返還を要求すると最後通達が来たそうだ。

やっぱり現状把握には、現場調査が必要だ

これまで、電話でうちのスタッフが病院の担当者から相談を受けて、対応していたそうだ。しかし現場での状況がわからないままでは、アドバイスも改善計画の策定もできない。

今週末から、私はその病院に現地調査に伺い、空調機の負荷率やまだLED化されていない照明がないかを調べに行く予定だ。抜本的な解決策は、換気の窓開けをやめて、全熱交換器を導入することによる換気量の確保じゃないかとあたりを付けている。

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