空調機器の更新で旧設備を撤去できない理由 morishita 2017 年 11 月 28 日 2017 年 11 月 28 日 空調機器の更新で旧設備を撤去できない理由 へのコメントはまだありません 山口県にある社会福祉法人の省エネ診断に行ってきた。 この施設、最初は 灯油炊きの吸収式の冷温水発生装置で冷暖房されていた。 それに5年ほど前に 電気のヒートポンプ方式のエアコン(EHP)を導入されている。 もともとあった吸収式は屋上に設置されたまま、 灯油の価格が高くなったので、EHPを追加されたのだと思う。 他にも平成2年ごろには、 お風呂のお湯に太陽熱温水器が使われていたようだが、 これも故障して使われなくなっている。 屋上には 多くの使われなくなったプラントが残っていた。 3階建ての屋上にあるプラントを撤去するためには、 大型のクレーンを使わなければならないため 工事費が膨大になる。 多くの施設で、 設備更新の際に古い設備をそのままにして、 いわゆる埋め殺ししているケースが見受けられる。 施設の竣工から、 最初の設備更新の時は、余剰スペースがあり、 こんなことも可能であるが、 2回目となると、もう余剰スペースがない。 また、古い設備は老朽化が進み、 安全性の面でも問題がある。 鉄筋コンクリートの建物の寿命は 60年と言われている。 しかし 電気設備の寿命は15年から20年 少なくとも、 2度の設備更新が必要になる。 国の省エネ補助金では、 旧設備の撤去の費用は補助対象外だ。 20年以上経過した建築物には、 使えない空調設備が残されている。 コンクリートとガラスで覆われた建物は 空調設備がなければ、利用できない。 エネルギー設備は、 一旦使われなくなり、 メンテナンスがされなければ、数か月でダメになる。 鉄筋コンクリートの建物は取り壊すのも費用がかかる。 チェーン店が、 鉄骨のプレハブを好むのはこのためだ。 プレハブは取り壊しが簡単で、 リサイクルもできる。 郊外の市街化調整区域には高さ制限もあり、 高層の建物は建てられない。 その結果、 郊外の国道沿いはプレハブのお店ばかりになっている。 環境負荷と便益を考えたとき 鉄筋コンクリートと プレハブ建築はどっちがいいのか? 私は土木学会の環境システムの学会に 出ていたときは、このような論文ばかり読んでいた。 だれかこの分野の ライフサイクルアセスメントの 研究していないですかね? それにしても、タイトルに書いたように 古い設備が撤去できなければ、 そこにゴミがあるのと同じ状態 リサイクルに 補助金を出してもらわんといけんわ