2005年ごろ、私が民間の省エネコンサルタントを目指したときに、最初に考えたのはオフィスの省エネだった。なぜなら、コンピューターが好きで、環境情報システムの開発の仕事をしていたこともあったし、なにより自らがオフィスで働いていたからだ。
2005年ごろは、自治体が地球温暖化対策の実行計画を作るという仕事も沢山あった。
しかし、そこでの主な取り組みは、こまめにスイッチを切るくらいだ。
事務所の省エネは、ほとんど意味がない。
オフィスの電気代は、工場や商業施設に比べると、僅かなもの
市町村の役所でも、事務所で使うエネルギーよりも水道などの事業部で使う電気代の方が遥かに大きい。
だから、事務所のパソコンを自動でシャットダウンするシステムや電力消費を監視するシステムに投資しても、回収することは難しい。
ところが、
LED革命
により、オフィスも劇的に省エネが可能になった。
それからは、国の補助金を使ってLED照明に更新するというスキームが全盛になった。2010年ごろから2020年までだ。
というのは、今年は殆どの補助事業でLED照明は補助対象外になった。
価格が安くなって、LED照明の投資は3年以内で回収可能になったからだ。
さて、今年はコロナ対策で、
窓全開でエアコンを使っている。
さぞかし、電気代が高くなった、と思っていた。
ところが、オフィスの電力消費は、例年よりも減少している。
なんと、在宅ワークでオフィスに来る人数が半分以下になっていた。
当然ながら、在宅ワークの方は、自宅でエアコンを使うので電気代は跳ね上がっている。
トータルとして、どうなんだろうか?
おそらく、地域全体としての電力消費量は増えていると思われる。
この問題を解決するのは
自家消費型の太陽光発電
という事になるだろう。
コロナの影響で昼間に自宅にいるし、都会のマンションでは自家消費型の太陽光も設置できないから、地方に移住してエネルギーの自給自足を目指す。
そんな流れが来ているのかもしれない。