グリーンテクノロジーには、補助金を申請したいクライアントだけでなく、
補助金を営業活動に利用したい設備業者の方からも問い合わせがある。
先日も設備工事のサブコンの方から相談を受けた。
ある大きな病院の空調工事で競合がいるので、どんな補助金が使えるか教えてください。
病院やオフィスビルなど中規模以上の規模の施設では、新築はゼネコン(大手の建設会社)が請け負うことが多く、設備工事会社はゼネコンの下請けで仕事をする。
空調設備等の電気設備の更新は、新築からだいたい15年から20年。
設備工事を行った会社は、メンテナンスもするので、15年後の設備更新工事はそのまま、その会社が受注する場合が多かった。
ところが、
昨今、国が直接民間企業に省エネ補助金を出して、CO2削減や省エネルギーにつながる設備更新を後押ししている。
施設のオーナーが補助金のことを知っているなら
エアコンの設備更新の時は、金額が大きいので補助金を使いたい
と考えるのが当然だ。
メンテナンスをやっている取引のある設備業者としては、
補助金を狙うと、契約まで手続きが煩雑になり、工事期間も限定されるので避けたい。
不採択になったら補助金申請の労力も無駄になり、受注予定の工事も延期になるかもしれない。
できるなら、補助金の話をしないで受注したい。
と考えて、
あまり積極的じゃない。
そうなると、
別の設備業者が補助金を活用する提案をして営業を仕掛けてくる。
施設のオーナーも、
最初に予定していた業者にも、何か補助金はないかと聞いてくる。
メンテナンスをしていた設備工事の会社も補助金を提案しないと競合に仕事を奪われかねない。
省エネ関係の補助事業は細かく分類すると20種類以上あり、それぞれに公募要領がありルールが異なる。
毎年公募要領は更新されるので、すべての補助金を営業の片手間に、把握することは難しい。
クライアントの施設のオーナーは、より魅力的な補助金(通常は補助率が高いもの)の提案を選択したい。
補助金は、競争的資金であり、採択が約束されたものではない。
設備業者としては、できるだけ採択の可能性のある補助金を提案したい。
申請が簡単な設備区分の補助金でも採択率は70%~60%台だ。
ただし、設備区分の補助金は設備のみで工事費は補助対象外だ。
クライアントとしては工事費も補助対象になる方が好ましい。
どの補助金に
申請すべきか
これを判断するのは、とても難しい。
しかし、申請期間がどの補助金も同じ頃なので、どれか一つに絞り込まないといけない。
補助金の公募要領に申請できる資格については書いてあるが、採択基準は不明である。
この案件が採択されるかどうかを判断する
そのために、グリーンテクノロジーが実施していることは、過去の採択と不採択の情報を詳細に分析することである。
公表された採択結果には、事業者の名前と大まかな設備更新の内容が記載されている。そこから、採択基準の傾向を知ることができる。
それに、自らが携わった過去のデータをもとに推測する。
グリーンテクノロジーは過去のデータに基づいて、もっとも有利な補助事業を推薦する。
ただし、クライアントからの信頼を得ることができず、我々のアドバイスを信用していただけない場合は、申請書の作成業務として、成功報酬ではなく、請負契約でお願いします。
無謀な申請は、時間と労力の無駄になり、誰もが幸せにならない。
我々もリソースが限られているので、一年に20件以上は受けられないと思う。
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