エネルギー価格の高騰で、何かしらの対策を考えてみるても、今の状態では、電力会社を変更するなどの調達の工夫で電気代を下げることは難しい。新電力はいつ事業を放棄するかわからない。そうなると大手電力に戻ったら、通常より高い料金で契約することになってしまう。
電力は自由化されてから、電力量に余裕があるときは、新電力も従来より安価な電力を提供していた。しかし、再エネは天候に左右される。電力量の絶対量が不足するようになると、火力発電所の稼働率が上がり、化石燃料を多く消費する。燃料の原油や天然ガスの値段が上がれば電力の小売り価格もそれ以上に値上げしなければならない。(大手電力の決算も軒並み赤字になってしまった)
結局は、企業(=需要家)の防衛策としては、今使っている設備を省エネ機器に入れ替えるか、太陽光発電を設置して自社の電力の一部を賄うという方法しかない。
前にもお伝えしたが、今年度は、多くの地方自治体が省エネや太陽光の補助金を出している。昨年までは注目するほどではなかったけれど、地元の企業が困っているのに何の手も打たないのは、首長が貴族化しているか、ボケているかのどちらかだろう。地元企業が赤字になれば税収も減る。
自家消費の太陽光発電については、経産省のストレージパリティの補助金もあるが、今年は既に予算終了、そしてこの事業はPPAも対象になっているため小規模の自家消費案件が採択されにくい。そもそも補助率で考えると1kW 4万円では15%程度しかない。そしてPPAの多くは東京の企業が主体であり、地元の企業への恩恵は少ない。利益の部分はPPA業者が持っていくのだから・・・
一方、地方自治体の補助金では太陽光発電への補助も手厚く、従来の省エネ設備更新のごとく補助率も1/3以上の場合がほとんどだ、ただし補助対象は地元企業だけなので、PPAのような設備の所有者が東京の企業の場合は(多くは)申請できない。補助事業の内容も自治体ごとにオリジナルルールがあるため、全国区の大手設備メーカーがカバーしにくい。
愛知県再生可能エネルギー・省エネルギー設備導入支援事業費等補助金の交付申請の受付を開始します
以上の理由で、県業者(東京大阪以外という意味、昔は田舎者をケンにいちゃんとバカにしていた)は地元自治体の補助金を使って、地域内の循環経済を回そう。
国の補助金情報については、グリーンテクノロジーのメルマガでお伝えしているが、地方自治体レベルまでの補助金情報については、SDGsBizの会員制情報コミュニティサイトで紹介している。SDGsBizは月額5千円の会員制となっている。ちなみにこのサイトはMetaのWorkplaceを利用しており、Facebookに似た仕組みになっている。(有料のため広告はありません、画面例は下図)
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