来年度から本格稼働するGXリーグにおける排出量取引が上手く行かない理由

経済産業省は次年度からGXリーグ設立のための準備に入るそうだ。

我が国がカーボンニュートラルを実現し、さらに世界全体のカーボンニュートラル実現にも貢献しながら、そのための対応を成長の機会として捉え、産業競争力を高めていくためには、カーボンニュートラルにいち早く移行するための挑戦を行い、国際ビジネスで勝てるような「企業群」が、自ら以外のステークホルダーも含めた経済社会システム全体の変革(GX:グリーントランスフォーメーション)を牽引していくことが重要である。
そのため、GX に積極的に取り組む「企業群」が、官・学・金で GX に向けた挑戦を行うプレイヤーと共に、一体として経済社会システム全体の変革のための議論と新たな市場の創造のための実践を行う場して「GX リーグ」を設立する。

経済産業省 GX リーグ基本構想

GXリーグと聞くと、なんだか、アメコミのヒーローを連想してしまうけど、(個人的にはワンダーウーマンが一番好き)

簡単にいうとカーボンニュートラルに真剣に取り組む(金融機関を含めた)大企業が集まってGX(グリーントランスフォーメーション)について話し合う場を作るということだ。
GXと言うのはDXの派生語のような感じだけれど、最近トランスフォーメーションが流行っているのか?カーボンニュートラルを実現するためには社会構造から変革しなければならないというイメージだ。

カーボンニュートラルで新しいビジネスチャンスが生まれるという事は理解できるけれど、既存のビジネスが無くなることも考えていかなければならない。そもそも、化石エネルギーで都市化された社会の中で大きくなった企業が脱炭素を目指せば事業を縮小する方向しかないのではないだろうか?

上の図のようなバックキャスティングのイメージ図は、シンクタンク系のコンサルタントがよく作るけど、具体的な技術や法制度がないのに、答えから先に出すというやり方は正しいとは思えない。

また、排出量取引は15年以上前から、様々な方法で経産省も環境省も実験的な取り組みを行ってきたけれど、目標値でキャップをかけることができないので意味がない。
そもそも、自主目標が義務ではないのだから、形骸化するに決まっている。企業はバックキャスティングじゃなく現在からの積み上げで目標を決めるだろう。(フォアキャスティング)
国際標準のSBTiでは2030年50%削減という目標値が定められており、それに準じていなければ参加できない仕組みだ。

クレジットの活用についても、国際的な標準となっているSBTiと違うルールになったらややこしいだけだ。(SBTiも法人化されて利益団体になったような感じですが)

省エネ法も改正される予定で、脱炭素社会に向けて様々な動きをキャッチするためにSDGsBizへの入会をおすすめします。

SDGsBizのご紹介

カーボンニュートラルにチャレンジする企業のための、情報コミュニティサイトを立ち上げました。2050年脱炭素実現を本気で信じるなら、自らのビジネスを今すぐ変革しなければいけません。会員専用のビジネス用の情報交流サイトです。補助金・脱炭素ビジネスについての最新情報をお届けし、コメントでやり取りできます。これから脱炭素ビジネスについて学びたい方へも最適の情報源になります。

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